あなたの設計した電源は大丈夫?フィルムコンデンサ焼損のメカニズムを解説!
- テクノアカデミー
- 10月18日
- 読了時間: 2分
日頃、皆さんが設計されている電気製品には、必ずと言っていいほど「スイッチング電源」が使われています。
その心臓部とも言える電源回路ですが、そこに使われている小さな部品が実は火災の原因になりかねない危険性をはらんでいることをご存知でしょうか?
今回のテーマは、「フィルムコンデンサ」です。
「ああ、あのノイズ対策で使う四角い部品ね」と思った方も多いでしょう。
その通りです。
フィルムコンデンサは、スイッチング電源のAC入力ラインに設置される「ラインフィルタ回路」の要として、ノイズを除去するために欠かせない部品です。
しかし、この設置場所こそが、フィルムコンデンサにとって非常に過酷な環境なのです。外部からの予期せぬ過電圧や大きなサージに常に晒されるため、コンデンサが破壊され、最悪の場合、発煙・発火に至ることがあります。
では、なぜフィルムコンデンサは燃えてしまうのでしょうか?その根本的な原因は、実はコンデンサの「製造方法」に深く関わっているのです。
今回の動画では分解モデルを使って、フィルムコンデンサがどのように作られているのか、その工程を一つひとつ丁寧にお見せします。
なぜフィルムを「高速」で巻く必要があるのか?
高速で巻くことで生じる「ズレ」が、なぜ危険につながるのか?
など、部品の構造から弱点を理解することで、安全な製品設計に繋がるヒントが見えてくるはずです。
そして、動画には、実際にコンデンサがショートし煙を上げて燃え出す貴重な実験映像も収録しています。
この現象が、皆さんの設計した製品の内部で起こる可能性はゼロではありません。
部品の特性を深く理解することは、より安全で信頼性の高い製品を生み出すための第一歩です。ぜひこの動画をご覧いただき、皆さんの知識をさらに深める一助となれば幸いです。